●パーキンソン病外来
●パーキンソン病
白井病院 神経内科 奥村 一哉
 大脳と脊髄の間に脳幹というところがありますが、その脳幹の上のほうにある中脳の黒質という運動神経を調節している部分が徐々に老化(変性)して起こる病気が、パーキンソン病です。ドパミンという神経伝達物質が減少するため、ふるえ(振戦)、動作のぎこちなさ(筋固縮)、動作が鈍くなること(無動、動作緩慢)、バランスの悪さや倒れやすさ(姿勢反射障害)等の運動系の障害(運動障害)が特徴的です。その他便秘、立ちくらみといった自律神経障害がほとんど必発し、うつ状態がみられることが多くなります。中年以後に出現しやすく、約千人に一人の方が罹る発病率の高い病気です。この泉南地区の人口が六十万人だとすると、泉南地区には約六百人の患者さんがいることになります。 
 進行性の病気であるため、徐々に症状は進行しますが、現在、パーキンソン病の治療薬は様々なものが開発、使用されるようになり、また、手術療法も開発され、運動障害はかなり末期まで改善できるまでになりました。しかし、いわゆる昔で言う中風(脳血管性パーキンソニズム)、進行性核上麻痺や線条体黒質変性症といったパーキンソン病とよく似た症状がみられる病気がいくつもあり、それらは薬物療法の効果が乏しく、正確な診断が必要です。また、パーキンソン病の治療薬により幻覚、せん妄といった精神症状、ジスキネジアといった異常な運動障害(不随意運動)などの副作用、オン・オフ、ウェアリング・オフといった薬が切れて動けなくなってしまう状態などがみられることがあるため、適時専門医の薬物調整が必要です。